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就業規則は遠方の社労士に頼める?建設会社がオンラインで作成する流れ

テーマ: 建設業の就業規則作成
30秒で結論

就業規則の作成は、遠方の社労士にも依頼できます。届出先は事業場を管轄する労働基準監督署で依頼先の所在地では決まらず、就業規則(変更)届・36協定届は社労士による電子申請の提出代行も可能です。ただし現場の実態の確認、従業員代表の意見聴取、周知は会社と進める必要があるため、資料の共有方法と対応範囲を依頼前に確認しましょう。

→ 自社の場合はどうなる? Zoom30分・無料相談で個別に整理できます

従業員9人の設備会社。現場から戻り、作業着のままパソコンを開いた社長が、就業規則を頼める事務所を探しています。地元では建設業に詳しい社労士が見つからず、気になったのは遠方の事務所。「会ったこともない相手に、給料や勤怠を見せて大丈夫か」「届出は結局、地元の労基署まで行くのでは」。机には出面帳と給与のファイル。問い合わせボタンに置いた手が止まります。

距離があると、頼んだ後のやり取りが想像しにくいものです。就業規則の作成は、遠方の社労士にも依頼できます。この記事では、届出先の仕組み、費用、オンラインで進める順番、資料の渡し方を整理します。「うちの会社で何を準備すればよいか」まで見通せるようにしましょう。

遠方の社労士に頼んでも、地元の労基署へ届け出られますか?

「大阪の社労士に頼んだら、大阪の労基署へ出すのだろうか」。まず、この心配をほどいておきましょう。

就業規則の届出先は、原則として、その事業場を管轄する労働基準監督署です。依頼する社労士の所在地で届出先が変わることはありません。 遠方の事務所に作成を頼むことと、自社の管轄へ届け出ることは両立します。

就業規則(変更)届と36協定届は、国のオンライン手続きの窓口であるe-Gov電子申請に対応しています。36協定とは、時間外・休日労働について会社と従業員側で取り決める協定です。社労士が会社に代わって提出する「提出代行」も、電子申請で行える仕組みがあります。厚生労働省の電子申請案内で確認できます(※2026年9月時点)。

つまり、届出のために社長が窓口へ書類を持参する方法だけではありません。依頼時に「就業規則の作成から電子申請まで、どこを担当してもらえるか」を確認すれば、提出日に現場を抜ける段取りを減らせます。

なお、作成・届出が法律上の義務になるのは、常時10人以上の労働者を使用する事業場です。冒頭のように常時9人の事業場なら、この人数要件による義務はありません。人数が少ないうちに整える意味は、10人未満でも就業規則を作る理由で詳しく扱っています。「遠いから頼めないか」の前に、自社は何を整え、どの届出が必要なのかを分ければ、相談する内容がはっきりします。

オンラインで頼むとき、費用はどこを見ればよいですか?

相談先の画面を開いた次に気になるのは、「作成を頼んだ後、修正や届出のたびに料金が増えないか」です。オンラインか対面かという違いだけでは、費用の範囲は分かりません。

見積りでは、次の項目を分けて確認しましょう。

確認する項目聞いておきたいこと
作成する文書就業規則本体だけか、賃金などの関連規程も含むか
案の確認・修正現場と合わない部分を、どこまで調整するか
届出の担当電子申請の提出代行まで依頼できるか、その料金はどうなるか
継続して直す費用完成後の改定が含まれるか、契約期間の条件はあるか
訪問を希望する場合訪問対応の可否と、交通費などの扱いはどうなるか

中峯社労士事務所では、就業規則の作成・改定を顧問の基本料金内で行っています。基本料金は月22,000円〜(税別・就業規則込み、※2026年9月時点)。この22,000円は5年継続の場合の料金で、契約期間により異なります。料金ページで条件と業務範囲を確認してください。

作成費用や単発依頼との比較は、就業規則の作成費用と「顧問料込み」の違いにまとめています。自社が必要とする作業と見積りを並べれば、「今月払う金額」だけでなく「来年直すときにどうなるか」まで見て決められます。

オンラインでは、相談から完成までどう進めますか?

「何を送れば始められるのか分からない」。その段階で、給与のファイルを丸ごと送る必要はありません。まず相談し、必要な資料と共有方法を決めてから準備する順番です。次の流れを、依頼先との打ち合わせの目安にしてください。

  1. Zoom30分の無料相談で、困り事を整理する。 中峯社労士事務所の初回相談では、自社の場合から相談できます。人数、工事の種類、就業規則の有無、使い始めたい時期を伝えましょう。「朝の集合時刻と出面帳の時刻が違う」など、気になっている場面があると話が具体的になります。
  2. 必要な資料を、合意した方法で共有する。 下の表を手がかりに、対象期間と必要な範囲を決めます。無い資料は、無いことを伝えれば準備の順番を相談できます。
  3. ヒアリングで、現場の動きを確認する。 朝の集合から移動、作業、片付け、帰りまでをたどります。社長だけでは分からない記録は、勤怠を付ける人にも確認します。
  4. 就業規則の案を作る。 今の運用と、これから変える運用を分けます。書類を整えるためだけに、現場で続けられないルールを置かないことが大切です。
  5. 会社側で案を確認し、修正する。 「直行の日にも、この記録方法で動けるか」「給料の説明と規程は合っているか」を具体的な勤務日に当てはめて読みます。
  6. 従業員代表の意見を聴く。 過半数で組織する労働組合があればその組合、無い場合は適切に選ばれた過半数代表者(従業員側の意見を代表する人)から意見を聴きます。就業規則の作成・届出義務がある常時10人以上の事業場では労働基準法上の手続きで、社長と社労士の確認だけで終えることはできません。義務のない事業場でも、案を見せて意見を聞いておくと、使い始めてからの行き違いを減らせます。
  7. 必要な届出を電子申請で進める。 届出義務の有無と依頼範囲を確認したうえで、申請します。会社側でも、提出した規則と手続きの完了状況を確認できるようにしておきましょう。
  8. 従業員へ周知する。 周知とは、従業員が規則を知り、必要なときに確認できる状態にすることです。使い始める日までに説明と閲覧の準備を整えます。
共有を相談する資料一緒に確かめる内容
現行の就業規則・関連規程書かれているルールと、直したい部分
賃金台帳(給料の計算・支払いの記録)実際の賃金や手当の扱い
勤怠・出面帳(現場への出勤などの記録)出退勤、集合、移動をどう記録しているか
雇用契約書・労働条件通知書採用時に伝えた条件と規則の整合
現在の36協定対象期間、取り決めと実際の働き方の整合

意見聴取と周知の基本は、厚生労働省の就業規則作成手続きの解説にも示されています。意見書や届出の詳しい手順は、就業規則を作ったら何をする?周知・意見書・労基署への届出で扱っています。

周知する場所を決めるときは、次のような短い規定も考えられます。

規定例(条文イメージ) 会社は、本規則を従業員が常時確認できる場所に備え付け、閲覧場所を従業員に知らせる。

これは自社に合わせた調整が必要な例です。直行直帰の職人も確認できるかを点検し、紙の配付や電子媒体の利用など、実際に読める方法を整えます。

オンラインで進める場合も、会社が決める内容は残ります。その代わり、打ち合わせの終わりに「次は誰が何を確認するか」を決めれば、現場の合間に一つずつ進められます。毎回、何から話せばよいかを考え直す負担が減ります。

雪や最低賃金など、地域の事情も分かってもらえますか?

「冬は屋外の工事が減る」「同じ設備工事でも、現場によって集合の仕方が違う」。離れた場所から相談するときほど、当たり前だと思っている事情を言葉にする必要があります。

労働基準法は全国共通ですが、地域別最低賃金や季節の事情まで同じではありません。 同じ法律を使うことと、同じ就業規則を当てはめることは別です。

分けて考えるもの相談で伝えること
全国共通の法律労働基準法に沿って、時間・休日・賃金などを整理する
地域別最低賃金都道府県ごとの額と発効日を確認する。どの地域の額が適用されるかも相談する
積雪など季節の事情工事が減る時期、その間の仕事、休みにする判断と今の賃金の扱い
現場の慣習集合場所、連絡の順番、工程が変わるときの実際の動き

最低賃金は、社労士の事務所がある地域の金額をそのまま当てはめるものではありません。具体的な額と発効日は、厚生労働省の地域別最低賃金の全国一覧で確認してください。日給の職人の賃金を時間額に直して比べる方法は、日給の職人は最低賃金を割っていない?にまとめています。

ヒアリング用には、通常どおり動いた日と、雪や工程変更で予定が変わった日の記録を用意すると説明しやすくなります。「この地域は全部こうです」とまとめず、自社はその日にどう判断して、何を記録したかを伝えるのが近道です。慣習があるだけで法律上認められるとは限らないため、残す運用と変える運用を整理します。雪で現場が止まる冬の給料や季節雇用の契約の決め方は、建設業の冬期休業と季節雇用で整理しています。

遠方の社労士でも、この実態を確認して設計することが大切です。天気予報を見てから慌てて給料の扱いを考えるのではなく、事前に決めた確認手順に沿って動ける状態を目指しましょう。

給与や勤怠の資料は、どう共有すれば安心ですか?

出面帳を撮った写真の隅に、別の職人の給与明細も写っていた。急いで送ると、渡すつもりのなかった情報まで一緒に入ってしまいます。距離への不安は、「誰が、何を見るのか」を具体的に確かめることで減らせます。

以下は、依頼前に相談しておきたい共有方法の確認項目です。特定のサービスを使えば安全が保証されるという意味ではなく、必要な人へ必要な範囲で渡すための準備です。

  • 相手と用途を確認する。 担当者名、正式な送付先、資料を何の確認に使うかを確かめます。初回の説明では氏名を伏せて相談できるかも聞いておきましょう。
  • 送る範囲を決める。 必要な月・ページ・項目を確認し、関係のない個人情報が混ざっていないか見直します。確認に必要な項目まで消してしまわないよう、伏せる範囲も相談します。
  • 閲覧する相手を限定する。 ファイル共有を使う場合は、指定した相手だけが開ける設定を相談します。「リンクを知っている人なら誰でも見られる」状態での受け渡しは避けましょう。
  • 受け取った後の扱いを聞く。 事務所内で誰が扱うか、保管・返却・削除をどうするか、契約が終わったときの扱いまで確認します。
  • 会社側にも記録を残す。 何をいつ渡したかを残し、修正版と元の資料を取り違えないようにします。

打ち合わせでは、画面に別の従業員の情報を出したままにしないことや、周囲に会話が聞こえない場所を選ぶことも大切です。紙の受け渡しを希望する場合も、必要な写しと返送の有無を先に決めましょう。

利用する共有サービスや保管の決まりは、依頼する事務所に確認しましょう。方法が決まれば、社長が送信するたびに「これを見せてよかったか」と悩まずに済みます。

対面で会ったり、現場へ来てもらったりする必要はありますか?

「出面帳では同じ時刻なのに、社長と職長で朝の動きの説明が違う」。画面越しの資料確認だけでは、実態をつかみにくい場面もあります。

就業規則の相談・案の確認・電子申請には、オンラインで進められる工程があります。一方で、次のような場合は、対面や現地確認が必要かを個別に検討するとよいでしょう。

場面先に相談しておくこと
集合・移動・作業の流れが資料だけでは分からない職長への追加の聞き取りで足りるか、現地確認を検討するか
紙の記録が多く、写しでは内容を読み取れない原本の確認方法と受け渡しの段取り
規則の変更に対する従業員の疑問が多い誰が説明し、個別の疑問をどう聞くか。対面説明を行うか
会社側がオンラインでの操作に不安を感じる資料を一緒に見られる方法と、操作を補助できる人の有無

これは、法律で一律に訪問が義務付けられる場面の一覧ではありません。実態を確かめ、話を伝えるために、どの方法が合うかという判断です。訪問の可否、対応できる地域、費用は事務所によって確認が必要です。「全国対応」という言葉だけで、全国どこでもすぐ訪問できると受け取らないようにしましょう。

また、社労士との打ち合わせ方法と、従業員への説明方法は別に考えられます。社長がオンラインで案を確認し、職人には会社で説明して質問を集める進め方もあります。誰がどこまで担当するかを決めておけば、現場を止めて全員を集める必要があるかも判断しやすくなります。

作った後も遠方から相談できますか、まず何を伝えればよいですか?

新しい現場が始まり、直行の日が増えた。手当も変えたい。そんなとき、規則を作った経緯と現場の事情を共有している相手がいれば、変わった点から相談を始められます。顧問で続ける意味は、この相談の積み重ねにあります。

継続して確認したいのは、現場の変化に合わせた規則の改定、36協定の更新、助成金の活用を検討するときの準備です。改定の優先順位は就業規則の見直し・改定の進め方、協定の内容は建設業の36協定の基本をご覧ください。助成金は受給を約束できるものではなく、対象制度の要件を個別に確認します。当事務所の助成金サポートは顧問料とは別枠なので、依頼範囲と費用も分けて確かめてください。

最初の相談に向けて用意するのは、「会社の所在地と人数」「工事の種類」「今いちばん困っている場面」のメモで十分です。就業規則があれば、その有無や作成時期も伝えましょう。資料そのものは、共有方法を決めてから渡せます。

中峯社労士事務所の建設業の就業規則作成は、大阪・南大阪から全国オンラインで対応しており、作成・改定を顧問の基本料金内で行っています。Zoom30分の無料相談で、自社の場合に必要な資料と進め方を一緒に整理できます。地元で見つからないまま探し続ける前に、「うちの現場をどう確認してもらえるか」から相談すれば、次に準備するものが見えてきます。

最新の制度や金額は、必ず公式サイトでご確認ください。

参考(一次情報)

よくあるご質問

まずは紙で保管していることを伝え、必要なページと受け渡し方法を確認しましょう。自分ですべて入力し直す前に、読み取れる写しで確認できる範囲と、原本の確認が必要な範囲を分けると準備を進めやすくなります。
労働基準法上の作成・届出義務は、常時10人以上の労働者を使用する事業場が対象です。常時9人の事業場なら、この人数要件による義務はありません。相談では事業場ごとの人数と、何のために規則を作るかを確認します。
パスワードを渡す前提で依頼する必要はありません。厚生労働省の案内では、社労士が提出代行する電子申請は、社労士証票の写しを貼った提出代行に関する証明書などを添付して行えるとされています。利用する申請方法と会社側で用意するものを担当者に確認してください(※2026年9月時点)。
料金ページの月22,000円は5年継続の基本料金です。契約期間の縛りがないプランもありますが、基本料金は契約期間によって異なるため、月22,000円〜という表示だけで判断せず、条件を確認してください(税別・就業規則込み、※2026年9月時点)。
オンラインというだけで完成までの期間が決まるわけではありません。資料のそろい方や変更内容、従業員への説明の準備によって変わるため、使い始めたい時期を伝えて、確認と修正の日程を決めましょう。
社会保険労務士 中峯崇文

この記事の執筆・監修:中峯 崇文(社会保険労務士)

中峯社労士事務所 代表|社会保険労務士 登録番号 第27110112号採用定着士

建設業に特化した社会保険労務士として、残業対応や一人親方の移行など、現場の労務を毎月扱っています。外国人雇用では自ら監理団体を立ち上げて運営し、採用定着士として採用と定着の設計まで踏み込みます。

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