季節雇用の職人の特例一時金はいくら?会社がする離職の手続きと、受け取れなくなる落とし穴
季節雇用の職人(雇用保険の短期雇用特例被保険者)が冬に離職すると、基本手当日額の40日分の特例一時金を受けられます(40日分は当分の間の暫定措置)。会社は離職日の翌日から10日以内に資格喪失届と離職証明書を出し、賃金欄は暦月で書きます。離職票が早く正しく出れば、職人は離職日の翌日から6か月の受給期限内に日数が減らずに受け取れます。手続き前に他社で一般の被保険者になると受け取れません(※2026年10月時点)。
→ 自社の場合はどうなる? Zoom30分・無料相談で個別に整理できます従業員8人の土木会社。11月20日、今年最後の現場の片づけが終わり、事務所のストーブの前で社長が職人たちに「春になったらまた頼む」と声をかけます。職長が聞きます。「社長、冬の一時金って、いくら出るんですか」。去年は「ハローワークで聞いてくれ」で済ませました。ただ、その年は離職証明書を出すのが12月の半ばにずれ込み、職人から「離職票はまだですか」と電話が2回来ています。冬に現場が閉まる地域の会社で、毎年起こり得る場面です。
季節雇用の職人を冬に離職させる会社が11月から12月にやることは、雇用保険の資格喪失と離職証明書、社会保険の資格喪失、そして本人への説明の3つです。この記事では、会社が出す書類と期限、季節雇用ならではの離職証明書の賃金欄の書き方、離職日で変わる社会保険料の月、令和8年8月1日からの額で計算した特例一時金の目安、職人が受け取り損ねる落とし穴を順番に整理します。冬も雇い続けて休業させる場合の休業手当と保険料は、冬の休業中の社会保険料と休業手当に分けました。冬の過ごし方の比較と季節雇用の契約書の書き方は、親記事の建設業の冬の給料と季節雇用・特例一時金にまとめています。

冬に離職する職人は、雇用保険のどの区分になりますか?
特例一時金を受けられるのは、雇用保険で「短期雇用特例被保険者」として扱われた人です。季節的に雇われる人のうち、4か月以内の期間を定めた雇用ではなく、1週間の所定労働時間が30時間以上の人がこの区分になります(雇用保険法38条)。「季節的に雇用される者」とは、季節的な業務に期間を定めて雇われる人、または季節的に入社と離職を繰り返す人です(厚生労働省「雇用保険事務手続きの手引き 第2編」令和8年8月版)。4月から11月まで週5日で働く土木の職人は、この典型です。
要件の表は親記事の季節労働者の雇用保険と特例一時金の節にあるので、ここでは会社が入社の時点で確かめておくことに絞ります。
- 該当するかどうかを決めるのはハローワークです(雇用保険法38条2項)。契約書を季節雇用の形にすれば自動的にこの区分になるのではなく、実際の雇い方を伝えて確認します。
- 資格取得届は、雇った日の属する月の翌月10日までに出します。5月10日に雇ったなら、6月10日が期限です。
- 現行の資格取得届の「雇用形態」欄には、季節雇用専用の区分の記入説明がありません。短期雇用特例であることをどの欄でどう示すかは、届を出す時にハローワークの窓口で確かめてください。
- 同じ会社に引き続き1年以上雇われると、その日から一般の被保険者(65歳以上は高年齢被保険者)になります。雪が少ない年に「年明けも少し頼む」と契約を延ばし続け、入社から途切れずに1年を超えた職人は、特例一時金ではなく一般の被保険者の扱いに変わります。
- 同じ事業所で1年未満の雇用をごく短い離職期間で繰り返し、そのたびに特例一時金を受けている人は、原則としてその後は一般の被保険者として扱われます。「ごく短い」に当たるかは、離職の実態を見てハローワークが判断します。
4か月という線は、社会保険にもあります。季節的な業務に使われる人は健康保険・厚生年金の適用から除かれますが、継続して4か月を超えて使われる予定で雇った人は、最初から被保険者です(健康保険法3条1項・厚生年金保険法12条)。4月から11月で雇う職人は、雇用保険は短期雇用特例被保険者、社会保険は入社日から加入、という組み合わせになります。契約書を4か月以内に区切っても、過去の雇い方や事業の実態で判断されます(日本年金機構の疑義照会回答)。日雇いや数週間の手元さんの保険は別の決まりなので、日雇い・短期の手元さんの雇用保険・社会保険で整理しています。
区分を入社の時点で確かめてあれば、11月になってから「この職人は特例一時金の対象か、一般の基本手当の話か」を調べ直さずに済みます。
離職の日が決まったら、会社はいつまでに何を出しますか?
11月20日に離職するなら、雇用保険の資格喪失届と離職証明書は11月30日までに出しておけば確実です。期限は「被保険者でなくなった日の翌日から起算して10日以内」で、離職日の翌日の11月21日から数えると10日目が11月30日です(※2026年10月時点)。現場納めの片づけと重なる10日間なので、出す書類を先に並べておきます。
| 出すもの | 出す先 | 期限 |
|---|---|---|
| 雇用保険被保険者資格喪失届 | ハローワーク | 被保険者でなくなった日の翌日から起算して10日以内(離職日の翌日から数えて10日目まで) |
| 離職証明書 | ハローワーク(資格喪失届と一緒に) | 同上 |
| 健康保険・厚生年金保険の資格喪失届 | 年金事務所 | 離職後すみやかに(期限は年金事務所の案内で確認) |
会社が書いて出すのが離職証明書、それをもとにハローワークが交付し、本人が特例一時金の手続きに使うのが離職票です。離職票が届いたら、その日のうちに本人へ渡します。
冒頭の会社のように離職証明書を12月の半ばに出すと、職人のハローワークでの手続きもその分あとにずれます。特例一時金の受給期限は離職日の翌日から6か月で、失業の認定を受けた日から期限までの日数が40日に満たないと、その日数分に減ります(雇用保険法40条)。11月20日に離職した職人の期限は翌年5月20日です。会社が月内に書類を出せば、職人は雪のうちに手続きを終えて、40日分をそのまま受け取れます。
規定例(季節雇用者の契約終了時の手続き) 季節雇用者の雇用契約が期間の満了により終了するときは、会社は、雇用保険の被保険者資格喪失届及び離職証明書を所定の期限内に提出し、ハローワークから交付された離職票を遅滞なく本人に渡す。あわせて、特例一時金の手続先及び受給期限、翌季の採用に関する連絡時期を書面で案内する。
条文イメージです。就業規則の本則に置くか、季節雇用者の規程や社内の手順書に置くかは、会社に合わせて調整してください。書いただけで本人の受給が決まるわけではなく、ハローワークでの手続きと認定が要ります。
書類の期限が社内で決まっていれば、社長は12月に「離職票はまだか」の電話を受けずに、春の受注の段取りに時間を使えます。
季節雇用の職人の離職証明書は、賃金欄の書き方が違うのですか?
違います。離職証明書の⑧欄は、一般の被保険者なら「A」欄に賃金締切日で区切った期間を書きますが、短期雇用特例被保険者は「B 短期雇用特例被保険者」欄に、離職した月から順にさかのぼって暦月(1日から月末まで)を記入します。⑨欄の賃金支払基礎日数も、一般の場合と異なり、暦月で数えた日数を書きます(手引き 第2編 記入例(9))。
厚生労働省の記入例は、5月10日に雇われて11月20日に離職した、日給11,000円の人です。建設会社の季節雇用そのものの形なので、そのまま下敷きにできます。
| 暦月 | 賃金支払基礎日数 | 賃金額 |
|---|---|---|
| 11月(離職した月) | 13日 | 143,000円 |
| 10月〜6月 | 各月の出勤日数を暦月で | 各月の賃金 |
| 5月(雇われた月。5月10日から) | 13日 | 143,000円 |
(記入例の11月と5月の数字。日給11,000円×13日=143,000円)
特例一時金の受給資格は、離職の日以前1年間に、賃金支払の基礎になった日数が11日以上ある月が6か月以上あることです。5月から11月の各月が11日以上なら7か月あり、要件を満たします。一般の社員と同じように賃金締切日で区切って書くと、月の数え方がずれて、6か月の判断を誤ります。
- 11日以上の月が足りない時は、⑬備考欄に、10日以下の月の「賃金支払の基礎となった時間数」を書きます。 賃金支払の基礎となった時間数が80時間以上の月を1か月と数える場合があるためです。雨や雪で出勤が10日に届かなかった月がある年ほど、この欄が効きます。
- 夏から秋に雨で現場を止めて休業手当を払った日がある場合は、⑬欄に「休業」の表示と休業日数・休業手当の額を書き、⑨⑪の基礎日数にはその日を含め、⑫の賃金額は賃金と休業手当の合計で書きます(手引き 第2編 記入例(8))。
- 離職理由の欄は、本人の受け取り時期に直結します。 自己都合で辞めた扱いになると、待期7日のあとさらに1か月の給付制限がかかります(令和7年3月31日以前の自己都合退職は2か月、本人の責めに帰すべき重大な理由で解雇された場合は3か月)。契約期間の満了で離職する職人を自己都合のように書いてしまうと、本人が受け取れる時期が1か月遅れます。
- ケガや病気で30日以上賃金を受けられなかった期間があれば、「離職の日以前1年間」はその日数分延びます(最長4年)。労災で長く休んだ職人がいる年は、この定めを確かめます。
賃金台帳を暦月で締めておけば、離職証明書は台帳を写すだけで書けます。職人にとっては、暦月で日数が正しく入っていれば「6か月に足りない」と窓口で戻されず、離職票を受け取ったその週にハローワークへ行けます。
社会保険料は何月分までかかりますか?12月30日と31日で何が変わりますか?
12月に離職する職人の離職日を「12月31日」と書きかけて、事務員の手が止まります。「月末だと、12月分の保険料がかかるんでしたっけ」。ここは1日の違いで、本人の手取りと年金の月数の両方が変わります。
健康保険・厚生年金の資格喪失日は、使用されなくなった日の翌日です(健康保険法36条)。前の月から引き続き被保険者だった人がその資格を喪失した月の保険料は、算定しません(健康保険法156条3項・厚生年金保険法81条2項)。厚生年金の被保険者期間は、資格を取得した月から喪失した月の前月までです(厚生年金保険法19条1項)。並べると次のようになります。
| 離職日 | 資格喪失日 | 12月分の保険料 | 厚生年金の加入期間 |
|---|---|---|---|
| 12月30日 | 12月31日 | かからない(本人分も会社分も) | 11月まで |
| 12月31日 | 1月1日 | かかる(本人分も会社分も) | 12月まで入る |
※2026年10月時点。11月20日に離職する職人なら、喪失日は11月21日で、11月分の保険料はかからず、加入期間は10月までです。
どちらが本人のためかは、一概に決まりません。12月30日なら12月分の健康保険・厚生年金の保険料は給料から引かれませんが、12月から任意継続か国民健康保険・国民年金に切り替わり、その分の負担は本人に生じます。12月31日なら12月分が引かれる代わりに、厚生年金の加入期間に12月が入ります。会社が黙って離職日を動かすのではなく、保険料の有無と年金の月数を本人に説明して決めるのが、あとで「勝手に引かれた」「勝手に減らされた」と言われない形です。
冬の間の健康保険は、協会けんぽの任意継続か、市町村の国民健康保険かを本人が選びます。任意継続は、資格喪失日の前日まで継続して2か月以上被保険者だった人が、喪失日から20日以内に申し出る制度です(健康保険法3条4項・37条1項)。国民健康保険の額は市町村ごとに違い、国民年金の手続きも市町村です。20日は短いので、離職日と喪失日は離職の前に本人へ伝えておきます。
冬も雇い続けて休業させる場合は、保険料はかかり続け、等級は夏の給料で決めたままです。その試算と随時改定の時期は、冬の休業中の社会保険料と休業手当にまとめました。
離職日の決め方が社内で決まっていれば、事務員は12月に年金事務所へ電話で聞き直す時間を使わずに済みます。職人は、12月分の保険料がかかるかどうかを知った上で離職日に納得し、健康保険の切り替えを20日の期限に間に合わせられます。
特例一時金はいくらになりますか?(令和8年8月1日からの額での計算例)
特例一時金は、雇用保険の基本手当日額の40日分です。法律の本則は30日分で、附則で「当分の間」40日分とされています(雇用保険法40条・附則8条)。会社で払っていた日給の40日分ではありません。ここでは、令和8年8月1日から適用されている令和8年度の額で、目安を出します(※2026年10月時点)。
基本手当日額は、賃金日額から決まります。賃金日額は、最後の6か月に支払われた賃金の総額を180で割った額です(雇用保険法17条)。臨時に支払われる賃金と、3か月を超える期間ごとに支払われる賃金は除きます。日給・時給の人は、最後の6か月の賃金総額をその期間の労働日数で割った額の70%を下回らない最低保障があります。
- 毎月の給料と一緒に払っている冬季手当・燃料手当は、賃金日額に入ります。
- 年に1回まとめて払う手当や賞与は入りません。冬の手当をどの形で払うかで、職人の特例一時金も変わります。手当の払い方の整理は、親記事の寒冷地手当・燃料手当の節をご覧ください。
令和8年8月1日からの下限と上限は次のとおりです。
| 年齢区分 | 賃金日額の上限 | 基本手当日額の上限 | 40日分の上限(計算例) |
|---|---|---|---|
| 30歳未満・65歳以上 | 14,900円 | 7,450円 | 298,000円 |
| 30歳以上45歳未満 | 16,540円 | 8,270円 | 330,800円 |
| 45歳以上60歳未満 | 18,220円 | 9,110円 | 364,400円 |
| 60歳以上65歳未満 | 17,400円 | 7,830円 | 313,200円 |
| 下限(全年齢) | 3,203円 | 2,562円 | 102,480円 |
※2026年10月時点(厚生労働省「雇用保険の基本手当日額の変更」令和8年8月1日から)。65歳以上の人は、特例一時金の上限が30歳未満と同じ区分に読み替えられます(雇用保険法40条2項)。60歳未満の基本手当日額は、賃金日額が5,480円未満なら80%、5,480円以上13,490円以下は80%から50%へなだらかに下がる式、13,490円を超えると50%(上限まで)で計算します。60〜64歳は別の式です。
計算例(30歳以上45歳未満・当事務所の試算)
| 条件 | 賃金日額 | 基本手当日額 | 特例一時金(40日分) |
|---|---|---|---|
| 日給13,000円×月22日×6か月 | 9,533円 | 約6,179円 | おおよそ247,000円 |
| 日給11,000円×月22日×6か月 | 8,066円 | 約5,671円 | おおよそ227,000円 |
| 日給13,000円×月18日×6か月(雨・雪で出勤が少ない年) | 9,100円(最低保障) | 約6,046円 | おおよそ242,000円 |
1行目は、13,000円×22日×6か月=1,716,000円を180で割って9,533円、算定式に当てはめて約6,179円、その40日分です。本則の30日分ならおおよそ185,000円で、暫定措置の40日分との差は6万円ほどになります。3行目は、180で割ると7,800円になりますが、日給13,000円の70%の9,100円を下回らない最低保障が効いて、賃金日額は9,100円になります。出勤日数が少ない年でも、日給そのものが下がらなければ、特例一時金の額はさほど下がりません。
端数の処理、実際の出勤日数、手当の有無で額は変わります。この表は目安で、最終的な額はハローワークが決めます。職長に「いくら出るんですか」と聞かれた時は、「あなたの日給ならおおよそこのくらい。正確な額は離職票を持ってハローワークで」と答える形にしておきます。
ちなみに、冬に離職して特例一時金を受けると見込まれる職人は、会社が冬も雇い続ける選択をした場合に、通年雇用助成金の対象になり得る人です(指定地域・指定業種などの要件があります)。助成金を使って雇い続ける場合の条件と額は通年雇用助成金の対象地域・届出の時期で、離職させるか雇い続けるかの比べ方は建設業の冬、給料と除雪の残業はどうする?で整理しています。
職人が特例一時金を受け取り損ねるのは、どんな時ですか?
1月、除雪の会社から「3月まで常用で来てくれないか」と誘われた職人がいます。「どうせ春までだし」と翌週から働き始め、2月にハローワークへ行ったら、特例一時金は受けられないと言われる。冬の仕事の順番を間違えただけで、20万円台の一時金が消える場面です。会社が本人に説明しておく落とし穴を、起こりやすい順に並べます。
- 手続きの前に、他社で雇用保険の一般の被保険者になる。 厚生労働省のリーフレットは「特例一時金の手続き前に就労し、就労先において一般被保険者となった場合、特例一時金の受給はできなくなります」としています。しかも、一般の被保険者として基本手当を受けるには原則として通算12か月の被保険者期間が要るため、春までの短い勤務ではそちらも受けられない可能性があります(特定受給資格者・特定理由離職者に当たる場合を除く)。特例一時金は、失業の認定を受けた時にまとめて受ける給付です。冬の仕事に就くなら、先にハローワークで手続きを済ませてから、という順番を本人に伝えます。
- 受給期限の6か月を過ぎる、または期限の間際に手続きする。 失業の認定を受けた日から期限までの日数が40日に満たないと、その日数分に減ります。リーフレットには、求職の申込みが遅れて15日分だけ支給され、残りの25日分は支給されない例が載っています。会社の書類が遅れれば、この期限はその分だけ本人に不利に働きます。
- 離職理由が自己都合になっている。 待期7日のあと、1か月の給付制限がかかります。契約期間の満了で離職する職人なら、離職証明書の離職理由をそのとおりに書きます。
- 同じ会社で1年以上続けて雇われていた、または同じ会社で1年未満の雇用をごく短い離職期間で繰り返し、そのたびに特例一時金を受けていた。 原則として一般の被保険者として扱われ、特例一時金の要件そのものが変わります。春の再開を早め、秋の終わりを遅くした年は、1年の線を越えていないかを離職の前に数えます。
- 11日以上働いた月が6か月に足りない。 雨や雪で出勤が10日以下の月は、⑬備考欄の時間数(80時間以上)で1か月と数えられる場合があります。欄を空けたまま出すと、本人が受給資格を満たさないと判断されかねません。
雇用保険法39条2項には、受給期限内に特例一時金を受けないまま就職し、また失業した人が、期限内に求職の申込みと認定を受ければ元の資格で受けられる定めもあります(新たな受給資格を得た場合を除く)。ただし、就労先で一般の被保険者になった場合に受けられなくなるのは1のとおりです。どんな働き方なら元の資格が残るかは、働き始める前に本人がハローワークで確かめるのがいちばん確実です。
職人が自分で確かめられる3つの点
このページを職人の方が読んでいるなら、離職票を受け取った時に次の3つを見てください。
- ⑧欄のB(短期雇用特例被保険者)に、離職した月からさかのぼって暦月が並んでいるか。 各月の日数が11日以上の月が6か月以上あるか。10日以下の月があれば、⑬備考欄に時間数が書かれているか。
- 離職理由が、実際の辞め方と合っているか。 契約期間の満了なのに自己都合と読める書き方になっていたら、会社に伝えて直してもらいます。
- ハローワークへ行く時期。 期限は離職日の翌日から6か月で、認定日から期限までが40日に満たないと減ります。離職票が届いたら、冬の仕事を探す前に、その週のうちにハローワークへ行きます。
離職票が正しく早く出る会社で働いていれば、この3つは確認で終わります。春に戻る日が書面で分かっていれば、冬の間の生活と仕事の予定も立てやすくなります。
春にまた雇う約束と冬の手続きを、どう整えればいいですか?
11月の初めに、職人ごとの離職日と春の連絡予定を1枚に書き出すところから始めます。順番は次のとおりです。
- 離職日を職人ごとに決める。 月末かその前日かで12月分の保険料と年金の月数が変わるので、本人に説明して決めます。
- 本人に渡す1枚を作る。 離職日、離職票が届く見込みの時期、ハローワークへ行く期限(離職日の翌日から6か月)、冬に他社で働く前にハローワークで確かめること、健康保険の切り替えの期限(任意継続は喪失日から20日以内)、春の連絡予定を書きます。
- 資格喪失届と離職証明書を、被保険者でなくなった日の翌日から10日以内に出す。 離職証明書はB欄に暦月で、離職理由は実際のとおりに。健康保険・厚生年金の喪失届も同時に進めます。
- 春の再雇用を「約束」か「検討」かに分けて書面にする。 契約期間・更新の有無・翌季の連絡期日の書き方と規定例は、親記事の季節雇用の契約の節と建設業の労働条件通知書・雇用契約書の書き方にあります。春に戻る約束がある場合は、その内容もハローワークに伝えて、失業の状態に当たるかを確認してもらいます。
- 通年で雇っている職人を、書類の上だけ離職したことにして特例一時金を使う設計にはしない。 冬も雇い続けるなら、休業手当と通年雇用助成金の側で組み立てます。
ここまで整うと、社長の12月はこう変わります。現場納めの翌週に書類が出て、「離職票はまだか」の電話が鳴らない。春の着工予定を見ながら、戻ってくる顔ぶれを書面で確かめられる。職人の側は、離職票を受け取ったその週にハローワークへ行って40日分をそのまま受け取り、12月分の保険料の有無も納得した上で冬を迎えられる。どちらかが損をする形ではなく、会社も職人も手続きの時期を知っている形が、冬の離職でもめない会社の形です。
季節雇用の契約期間・更新・翌季の連絡期日・離職時の手続きを就業規則と季節雇用者の規程に書く作業は、建設業の就業規則作成でお受けしています。中峯社労士事務所では、就業規則の作成・改定を顧問の基本料金内で行っています。雪国の会社でも、オンラインでやり取りしながら進められます(遠方の社労士に頼む流れ)。Zoom30分の無料相談では、今年の冬に離職させる職人の人数と日給、春の再開予定をもとに、離職日の決め方と本人に渡す1枚の中身を一緒に整理できます。社員の方でこのページを読まれた方は、社長に見せていただくのがいちばんの近道です。ご相談は会社からお受けしています。最新の制度や金額は、必ず公式サイトでご確認ください。
参考(一次情報)
- 雇用保険法・第17条、第38条〜第40条、附則第8条(e-Gov法令検索): https://laws.e-gov.go.jp/law/349AC0000000116
- 雇用保険事務手続きの手引き 第2編・令和8年8月版(厚生労働省): https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/001738607.pdf
- 離職されたみなさまへ<特例一時金のご案内>(厚生労働省): https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000695033.pdf
- 雇用保険の基本手当日額の変更・令和8年8月1日から(厚生労働省 報道発表): https://www.mhlw.go.jp/content/11607000/001729233.pdf
- 基本手当日額の算定式(厚生労働省): https://www.mhlw.go.jp/content/001726936.pdf
- 健康保険法・第3条、第36条、第37条、第156条(e-Gov法令検索): https://laws.e-gov.go.jp/law/211AC0000000070
よくあるご質問
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作成・改定は顧問の基本料金内です。Zoom30分・無料で、御社の現状から「直すべき順番」を整理します。
ご相談で最も多いのは、社長が現場に出ている従業員5〜10人の建設会社さまです。
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