建設業で外国人を雇用する方法:受け入れの流れを社労士が解説
建設業で外国人を雇う主な入口は特定技能で、受け入れには建設業許可・CCUS登録・JAC加入・同等以上の報酬設計が必要です。在留資格の申請は行政書士の領域のため、社労士は雇用契約や労務・社会保険の整備を担い、全体の段取りを設計します(※2026年7月時点)。
→ 自社の場合はどうなる? Zoom30分・無料相談で個別に整理できます職人7人でまわしている会社。「募集をかけても、電話が鳴らない」。求人サイトに載せても若い応募はゼロ。頼りの職人さんはそろそろ引退が見えていて、取引先からは「来月の現場、人回せる?」と当てにされている——。そんな夜、スマホで「建設業 外国人 雇用 方法」と打ち込む社長は、いま珍しくありません。実際、当事務所に届くご相談も、ほとんどが「外国人を雇いたいが、何から手をつければいいか分からない」という一言から始まります。いざ調べると「特定技能」「技能実習」「育成就労」「CCUS」「JAC」と知らない言葉が次々に出てきて、どこから手をつければいいのか分からなくなります。この記事では、初めて外国人を受け入れる建設会社に向けて、何を・どの順番でそろえるのかという「全体の地図」を、社労士がやさしくお伝えします。

そもそも建設業で外国人を雇うと、会社は何が変わるのですか?
外国人雇用というと、「手続きが大変そう」という印象が先に立ちます。ただ、順番さえ間違えなければ、外国人材は現場の立派な戦力になります。
- 制度として:建設業でも、合法的に外国人を雇う道が用意されています。いま中心になるのが「特定技能」という在留資格です。
- だから会社は:若い担い手が現場に入り、5年先・10年先まで人が続く体制に近づきます。
- 社長の毎日は:「来月の現場、誰を回そう」と毎晩スマホで職人の顔を思い浮かべる——その気の重さが、少しずつ軽くなります。
朝礼で「今日は人が足りてる」と言えるだけで、社長の1日はずいぶん違います。ただしそのためには、雇う前の段取りが9割です。
外国人を雇う「入口」にはどんな種類があるのですか?
現場でよく耳にするのは「技能実習」と「特定技能」です。ざっくり言うと、こう違います。
- 技能実習:もともと「技術を学んでもらう」という建前の制度です。2027年4月から「育成就労」という新しい制度に切り替わることが決まっています。
- 特定技能:一定の技能と日本語力をもつ人を「即戦力」として受け入れる在留資格です。建設分野も対象です。
「うちは一から教える余裕なんてない。すぐ動ける人がいい」という親方には、特定技能のほうが話が早いことが多いです。これから初めて受け入れるなら、実務では特定技能が入口になりやすいと言えます。どちらが自社に向くかは、特定技能と技能実習、建設業はどちらを選ぶべきかで詳しく比べています。
特定技能で受け入れるには、何を、どの順番でそろえるのですか?
特定技能(建設分野)には、他の業種にはない独自のルールがあります。おおまかな順番はこうです。
- 建設業許可を確認する:特定技能の外国人を受け入れるには、原則として建設業許可が必要です。まだ許可がなければ、ここが出発点になります(→ 建設業許可と特定技能の関係)。
- CCUS(建設キャリアアップシステム)に登録する:事業者としての登録と、技能者本人の登録の両方が必要です(→ CCUSと外国人)。
- JAC(建設技能人材機構)に加入する:建設分野の特定技能では、JACへの加入が必須です。賛助会員なら年会費24万円+受入負担金 月12,500円/人がかかります(※2026年7月時点・最新はJAC公式で確認)(→ JACとは)。
- 報酬を「同等以上」で設計する:報酬は同一業務の日本人と同等以上にする決まりです。ここは賃金表の作り込みが肝心で、同等報酬要件をどう満たすかで掘り下げています。
- 雇用契約・受入計画・在留資格の手続きへ:契約書を整え、受入計画の認定を受け、在留資格の申請へ進みます。
「先に人を決めてから許可の話が出てきて、話が振り出しに戻った」——順番を知らないと、こういう後戻りが起きます。だからこそ、最初に全体の地図を持っておくことが大事なのです。費用の全体像は特定技能の費用総額にまとめています。
ビザ(在留資格)の申請まで社労士に頼めるのですか?
ここは正直にお伝えします。在留資格(ビザ)の申請取次は、行政書士の専門領域です。社労士がその代行を請け負うことはできません。
- 当事務所が担うのは、雇用契約書の作成・就業規則の整備・労働条件の設計・社会保険や労働保険の手続きといった「雇ったあとの労務」の部分です。
- 在留資格の申請が必要な場面では、建設業に明るい行政書士をご紹介します。
「どこまでが誰の仕事か」は分かりにくいところです。線引きは社労士と行政書士の業務範囲で整理しています。役割がはっきりしていると、社長は「これは誰に聞けばいいんだ」と迷って時間を失わずに済みます。
まず何から始めればいいですか?
外国人の受け入れは、いきなり全部を完璧にそろえる必要はありません。まずは「自社に建設業許可はあるか」「いまの賃金は日本人と同等以上だと説明できるか」——この2つを確認するだけで、進み方がぐっと具体的になります。
当事務所の代表は、監理団体を自ら立ち上げて運営してきた経験があり、現在も大阪・東京の監理団体や登録支援機関を支援しています。受け入れる会社の側と、受け入れを管理する側の両方から現場を見てきたので、「どの順番なら後戻りが起きないか」を制度の建前ではなく実務でお伝えできます。
自社の場合の順番と費用の見取り図がほしい方は、外国人材の受け入れのページもあわせてご覧ください。「うちの規模でも受け入れられる?」という素朴な疑問からで大丈夫です。Zoom30分の無料相談では、御社の状況に合わせた進め方を一緒に整理できます。雇用契約書や就業規則の整備は、当事務所では顧問の基本料金内で対応しています。制度や金額は変わりますので、最新の要件は必ず公式サイトでご確認ください。
参考(一次情報)
- 特定技能制度(建設分野)(国土交通省): https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/tochi_fudousan_kensetsugyo_tk3_000001_00003.html
- 特定技能制度(出入国在留管理庁): https://www.moj.go.jp/isa/applications/ssw/index.html
- JAC(建設技能人材機構)年会費・受入負担金: https://jac-skill.or.jp/membership/membership-fee.php
- CCUS(建設キャリアアップシステム)について・登録料: https://www.ccus.jp/p/about
よくあるご質問
「うちの場合、費用と体制はどうなる?」
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ご相談で最も多いのは、社長が現場に出ている従業員5〜10人の建設会社さまです。
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