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キャッシュフローコーチとは?税理士との違いと建設業での役割

30秒で結論

キャッシュフローコーチは、和仁達也氏が考案した「お金のブロックパズル」で会社のお金の流れを1枚の図にし、これからの意思決定を数字で支える役割です。税理士の中心業務が記帳・決算・税務申告という「終わった期」の仕事であるのに対し、キャッシュフローコーチが扱うのは「この判断をしたら来期いくら残るか」という未来の数字です。建設業では固定費の最大項目が人件費であり、社会保険料・残業代・日当の設計と地続きのため、労務の専門家がこの役割を持つ意味があります。当事務所はキャッシュフローコーチが在籍する体制で対応し、税務申告そのものは行いません(※2026年7月時点)。

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決算報告の席でのことです。従業員8人の内装工事会社の社長は、税理士から「今期は黒字ですよ」と告げられました。ひととおり説明を聞いたあと、いちばん聞きたかったことを口にします。「で、来期に職人を1人増やしても、うちは大丈夫ですか」。返ってきたのは、「それは経営判断ですね」。

これは間違った答えではありません。終わった期の数字を正確にまとめて申告するのが税理士の仕事であり、来期の人員計画はそもそも依頼の範囲外だからです。ただ、社長が本当に詰まっているのは、まさにそこです。この記事では、その空白を埋める役割として名前を聞くようになった「キャッシュフローコーチ」が何をする人なのか、税理士と何が違うのか、そして建設業のどんな場面で効くのかを整理します。

キャッシュフローコーチとの面談のイメージ写真

キャッシュフローコーチとは、何をする人ですか?

会社のお金の流れを1枚の図に描き、社長がこれからの意思決定を数字でできるように伴走する役割です。和仁達也氏が考案した**「お金のブロックパズル」**という図を共通言語に使います。特徴は3つあります。

  • 扱うのは未来の数字:「先月いくら儲かったか」ではなく、「この判断をすると、来期いくら残るか」を先に置きます。
  • 会計用語を使わない:「限界利益率」ではなく「材料と外注に消えたあとに残る割合」と言い換えます。社長が現場で使っている言葉のまま数字を扱えることを重視します。
  • 社長が自分で描けるところまでやる:完成した資料を渡して終わりにせず、社長が自社の数字を自分で図に置けるようになるまで付き合います。

税理士とは、何が違うのですか?

対立するものではありません。見ている時間軸が違うだけです。

税理士キャッシュフローコーチ
中心業務記帳・決算・税務申告・税務相談お金の流れの見える化と、これからの意思決定の支援
見る時間軸過去(終わった期の数字)未来(来期・再来期の打ち手)
主な問いいくら利益が出て、税金はいくらかいくら残るか。人を増やしたらどうなるか
位置づけ税理士法に基づく国家資格。税務代理・税務書類の作成・税務相談は税理士の業務民間の認定。税務申告は行わない

ここは線を引いておきます。税務代理・税務書類の作成・税務相談は税理士の業務です。当事務所では行いません。 顧問税理士がいる会社は、そのまま続けてください。決算書という「過去の集大成」があるほうが、未来の図はむしろ描きやすくなります。

「お金のブロックパズル」とは、どんな図ですか?

売上から手元に残るお金までを、箱に分けて並べた図です。売上 → 変動費(材料費・外注費) → 粗利 → 固定費(人件費・法定福利費・車両費など) → 利益 → 税金 → 借入の元金返済 → 残るお金、という順に並びます。

この図がはっきりさせるのは、会社を動かしている原資は売上ではなく粗利だという一点です。建設業の社長は「今年は1億やった」と売上で会社を語りがちですが、材料と外注に出ていく分を引いたあとの粗利が、給料も、社会保険料も、税金も、返済も、全部まかなっています。図の詳しい読み方は利益は出ているのにお金が残らない:お金のブロックパズル入門で解説しています。

建設業では、どんな場面で効きますか?

5〜10人の建設会社で、実際に相談として持ち込まれるのは次のような判断です。どれも「勘で決めると、当たっても外れても理由が分からない」たぐいのものです。

  • 職人を1人増やすかどうか:給与だけでなく、社会保険料の会社負担・道具・車両・教育期間まで含めると年間いくら増えるのか。それを埋めるには、いくらの粗利が必要か。
  • 一人親方を従業員に切り替えるかどうか:会社負担の保険料が固定費として乗ります。増える額を先に置ければ、誰から・いつ切り替えるかを会社の側が選べます(一人親方の社会保険・外注と雇用の線引き)。
  • 日当を上げるかどうか:1人1日1,000円の値上げが、年間でいくらになるか。その原資をどこから出すか。
  • 元請けから社会保険の加入状況を求められたとき:整えた場合の固定費増を試算せずに動くと、資金繰りが読めないまま突入することになります(調査が入ったら会社が持たない)。
  • ダンプや重機を買うかどうか:現金は買った年に出ていき、費用は数年に分かれます。このズレは、図にしないと感覚では追えません。

なぜ、社労士事務所がお金を見るのですか?

建設会社の固定費で、いちばん大きな箱は人件費です。そして人件費は、社会保険料・残業代・日当の設計・助成金——すべて社労士の本業と地続きです。「調査に対応すると人件費がいくら増えるのか」「増える分を、賃金設計と助成金でどこまで吸収できるのか」は、労務とお金を別々のテーブルに置いたままでは答えが出ません。

当事務所は建設業に特化し、キャッシュフローコーチが在籍する体制で、労務の整備とお金の設計を切り離さずに進めます。一人親方から従業員への移行、現場への移動時間の扱い、出張手当の設計といった論点を毎月のように扱っているので、図の中の「人件費」という箱に、実際の名前と金額を入れられます。進め方の全体像はキャッシュフローコンサルティングにまとめています。

相談すると、社長の何が変わりますか?

  • やること:御社の売上・変動費・粗利・人件費・利益を1枚の図に置き、来期の人員計画と資金繰りを同じ紙の上で試算します。
  • 会社がどう有利になるか:「増やす/上げる/買う」の判断を、決める前に確かめられます。判断が外れたときも、どの前提がずれたのかが特定できるので、次に活きます。
  • 社長の毎日はどう変わるか:夜の事務所で通帳をめくりながら最悪の想像をする時間が、「この粗利なら、来期の頭にもう1人いける」と言い切れる時間に変わります。職人に日当の話をされたときも、その場で顔色を変えずに済みます。

料金は料金ページに公開しています(※2026年7月時点)。まずは、御社の決算書を1枚の図に置き換えるところからです。Zoom30分・無料の相談で、「来期、1人増やしても大丈夫か」をその場で図にしてみてください。数字は用意していただかなくても構いません。だいたいの売上と、材料・外注に消えている感覚さえあれば描き始められます。

参考(一次情報)

よくあるご質問

会社のお金の流れを1枚の図に見える化し、これからの意思決定を数字でできるように伴走する役割です。和仁達也氏が考案した「お金のブロックパズル」を共通言語に使い、「職人を1人増やしたら」「日当を上げたら」の結果を、決める前に図の上で確かめられるようにします。
役割が重なりません。税理士の中心業務は記帳・決算・税務申告で、対象は終わった期の数字です。キャッシュフローコーチが扱うのはこれからの打ち手なので、顧問税理士はそのまま続けていただいて問題ありません。
税務代理・税務書類の作成・税務相談は税理士の業務のため、当事務所では行いません。担当するのは、お金の流れの設計と、その前提になる人件費・法定福利費の試算までです。必要な場面ではその旨をお伝えします。
国家資格ではなく民間の認定です。この認定だけで税務などの独占業務ができるわけではありません。当事務所はキャッシュフローコーチが在籍する体制をとり、社会保険労務士としての労務の実務と組み合わせて使っています。
この規模がいちばん効きます。1人採用するか、日当を2,000円上げるか——たった1つの判断が会社全体の資金繰りを動かす規模だからです。料金は料金ページに公開しています。
社会保険労務士 中峯崇文

この記事の執筆・監修:中峯 崇文(社会保険労務士)

中峯社労士事務所 代表|社会保険労務士 登録番号 第27110112号採用定着士

建設業に特化した社会保険労務士として、残業対応や一人親方の移行など、現場の労務を毎月扱っています。外国人雇用では自ら監理団体を立ち上げて運営し、採用定着士として採用と定着の設計まで踏み込みます。

「人を増やす判断を、勘でやめませんか?」

お金のブロックパズルで、売上・粗利・人件費の流れを1枚の図にします。「1人増やしたら資金繰りはどうなるか」を数字で確かめてから決められます。Zoom30分・無料です。

ご相談で最も多いのは、社長が現場に出ている従業員5〜10人の建設会社さまです。

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