特定技能外国人の給与相場:建設業の賃金設定ルール
特定技能外国人の給与は「相場いくら」という数字ではなく、同一業務の日本人と同等以上という報酬要件を基準に設計します。自社の賃金体系で同じ仕事の日本人がいくらもらうかを起点に、経験や技能を反映して決めるのが正しい手順です。相場だけで低く決めると要件を満たせず、受入や定着に響きます。
→ 自社の場合はどうなる? Zoom30分・無料相談で個別に整理できます検索窓に「特定技能 給与 相場」と打ち込んで、社長が眉をひそめます。出てくる金額はサイトによってバラバラ。「結局いくら払えばええんや」と、かえって分からなくなる。人を安く使いたいわけではない。かといって、必要以上に高くして経営を圧迫したくもない。この「ちょうどいい額」を、他社の数字から探そうとするところに、実は落とし穴があります。この記事では、なぜ相場の数字で決めてはいけないのか、そして建設業の特定技能で賃金をどう設計すればいいのかを、手順に沿ってお伝えします。

特定技能外国人の給与相場は、いくらですか?
はっきりお伝えします。「相場は月いくら」という一律の数字で決めるのは、適切ではありません。がっかりさせるようですが、これは制度上の理由があります。
建設業の特定技能では、報酬を「同一業務の日本人と同等以上」にする必要があります(同等報酬要件)。つまり、正解は他社の平均値ではなく、自社の賃金体系の中にあるのです。
- 地域が違えば、適正な水準も変わる
- 自社で同じ仕事をする日本人の賃金が、そもそもの基準になる
- ネットの「相場」は、あくまで目安の一つにすぎない
「よそはいくら」を探すより、「うちの現場で、同じ仕事の日本人がいくらもらっているか」を見る——ここが出発点です。
なぜ「相場の数字」で決めると危ないのですか?
相場を頼りに決めると、二つの方向で失敗します。
一つは、低く決めてしまう失敗です。相場に合わせたつもりが、自社の日本人より低くなっていて、同等報酬要件を満たせない。これは受入そのものに影響します。現場で言えば、準備を進めた末に「この賃金では通らない」と後戻りする事態です。
もう一つは、本人の納得を外す失敗です。額面は合っていても、控除の説明がなく「聞いていた手取りと違う」となれば、不満が積もります。この不満が離職や失踪につながることは、定着しない理由と失踪を防ぐ労務管理でも触れたとおりです。数字だけを真似ても、要件も納得も外してしまうのです。
同等報酬要件とは、どういうルールですか?
賃金設計の土台になるのが、この同等報酬要件です。かみ砕くと、こういうことです。
経験や技能が同じくらいの日本人と比べて、外国人の報酬を低くしてはいけない。
- 「外国人だから安くていい」は通用しない
- 経験ゼロの外国人と、ベテランの日本人を単純比較するわけでもない
- 「同じ仕事・同じ経験なら同じ以上」が基本の考え方
この要件の詳しい中身と確認のしかたは、同等報酬要件の考え方で整理しています。まずは「賃金は要件から逆算する」という感覚を持ってください。
建設業の賃金は、どう設計すればいいですか?
では、具体的な手順です。相場を探す代わりに、次の順で組み立てます。
- 自社で同じ業務をする日本人の賃金を、基準として整理する
- 本人の経験・技能・資格を、その基準にどう反映するか決める
- 手取り・控除(税・社会保険・寮費など)まで、本人が理解できる形に落とす
- 同等報酬要件を満たしているか、最後に確認する
この手順なら、他社の数字に振り回されず、要件も納得も満たせます。賃金は採用後の定着にも直結するため、外国人採用でよくある失敗3選で挙げた「賃金設計があいまい」という失敗も、ここで防げます。
賃金設計、どこに相談すればラクになりますか?
特定技能の給与は、「相場探し」から「自社基準の設計」へ発想を変えた瞬間に、迷いが消えます。自社の賃金体系を一度きちんと整理しておけば、次に採用するときも同じ物差しで決められ、社長が毎回悩む必要がなくなります。要件を満たした透明な賃金は、外国人本人の安心にもなり、長く働いてもらう土台になります。
当事務所では、自社の賃金体系の整理から同等報酬要件の確認、控除の説明まで、賃金設計を顧問契約の中で対応しています。具体的には、同じ仕事の日本人職人との賃金比較表と、税・社会保険・寮費まで引いた手取りの試算をお渡しするので、面接に来た候補者へその場で「手取りはいくら」と数字で説明でき、後の「聞いていた額と違う」も防げます。「うちの場合、いくらに設定すれば要件を満たせるのか」を、Zoom30分の無料相談で一緒に組み立てませんか。外国人雇用のご案内もご覧ください。要件や金額の最新情報は、必ず公式サイトでご確認ください。
参考(一次情報)
- 特定技能制度(建設分野)(国土交通省): https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/tochi_fudousan_kensetsugyo_tk3_000001_00003.html
- 特定技能制度(出入国在留管理庁): https://www.moj.go.jp/isa/applications/ssw/index.html
よくあるご質問
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