従業員7人の建設会社に「人事部」をつくる方法:社長の夜仕事を手放す
人事部が無い会社にも人事の仕事は必ず存在し、5〜10人規模の建設会社ではその全部を社長が夜に抱えています。人事機能は採用・労務・定着・お金の4つに分けられ、持ち方には社内で人を雇う・家族に任せる・外に持つの3通りがあります。7人規模なら、専任者を1人採用するより、機能ごとに外へ出して社長は判断だけを握るほうが、立ち上がりも負担も現実的です。
→ 自社の場合はどうなる? Zoom30分・無料相談で個別に整理できます従業員7人の内装会社。社長は日中ずっと現場と得意先を回り、事務所に戻るのは19時過ぎです。そこから請求書を作り、来月の職人の配置を考え、求人サイトの原稿を書き直し、届いた社会保険の書類を開く。気づけば22時。翌朝5時には出発です。「人を増やしたいのに、増やすための時間がない」——5〜10人の建設会社で、いちばんよく聞く言葉です。この記事では、人事部を持たない会社が「人事の機能」だけを先に持つ方法を整理します。

人事部がない会社にも、人事の仕事はありますか?
あります。むしろ、大手と同じ種類の仕事が同じだけ発生しています。違うのは、担当者がいるかどうかだけです。
大手には人事部と総務部があり、採用の担当者、給与の担当者、労務の担当者が分かれています。7人の会社では、その全員が社長1人です。しかも社長には本業——見積り、施工管理、元請けとのやりとり——があります。人事の仕事は必然的に「夜、時間が余ったらやるもの」に押し込まれます。
問題は、人事の仕事が本業より先に効いてくる種類のものだという点です。求人を出すのが1か月遅れれば、その分だけ人が入るのが遅れ、受けられる工事が減ります。
人事の仕事は、この4つに分けて考えます
漠然と「人事」と呼ぶから、どこから手を付けるか決まりません。まず4つに分けます。
| 機能 | 具体的な仕事 | 放置したときに起きること |
|---|---|---|
| 採用 | 求人票、媒体の運用、面接、条件提示 | 求人が止まり、受注を断ることになる |
| 労務 | 就業規則、給与計算、社会保険、勤怠、残業の管理 | 未払い残業や調査で一気に負債化する |
| 定着 | 入社時の説明、教育、評価、辞めそうな人への対応 | 採った人がすぐ辞め、採用費が消える |
| お金 | 人件費の見通し、法定福利費、助成金 | 人を増やす判断が勘になり、資金繰りが読めない |
この4つは相互に効きます。労務を整えないまま採用だけ強化すると、入った人が「聞いていた話と違う」と辞めます。逆に、就業規則だけ立派にしても、求人が止まっていれば人は増えません。
社長が全部やると、どこから落ちますか?
決まった順番で落ちます。締切がある仕事だけが残り、締切がない仕事から消えます。
給与計算には支給日があるので必ずやります。社会保険の届出にも期限があるのでやります。一方、就業規則の見直しと採用の設計には締切がありません。だから毎年後回しになります。
実際、この規模の会社からいただく相談は、ほとんどがこの2つに集中します。
- 「就業規則はあるけど、全く現状に見合っていない」
- 「もらえるはずの助成金を取り逃していた」
どちらも、忙しさのせいではなく構造の問題です。締切のない仕事に手がつく体制になっていない、というだけのことです。
人事機能の持ち方は、3つあります
7人の会社が取れる選択肢は、現実的にはこの3つです。
- 社内で専任者を雇う:いちばん手厚い一方、求人・教育・引き継ぎの負荷が先に来ます。就業規則や助成金の判断まで任せられる人材は、この規模の会社では採りにくいのが実情です。
- 家族が兼務する:立ち上がりは早く、費用も抑えられます。ただし判断の相談相手がおらず、制度改正のたびに手探りになります。担当者が1人しかいないため、体調を崩した月に会社が止まります。
- 外に持つ:必要な機能だけを外部の専門家に持たせ、社長は判断だけを握ります。立ち上がりが早く、制度改正の追いかけを自社で抱えずに済みます。
7人の規模なら、3つ目から始めて、人が増えた段階で社内に移していく順番が無理がありません。
「外に持つ」を選ぶなら、何を渡せますか?
渡せるのは、調べる作業と手続きです。握り続けるのは判断です。この線引きさえ決めておけば、外に出しても会社は空洞になりません。
当事務所が建設業の会社から日常的に引き受けているのは、たとえば次のような仕事です。
- 労務:時間外労働の上限規制への対応、現場への移動時間の扱い、出張手当の設計、一人親方から従業員への移行。いずれも毎月のように扱っている実務です(→移動時間は労働時間?/時間外上限のチェックリスト)
- 採用:採用定着士として、求人票の設計から面接、定着までを月額報酬型で伴走します。合わなければいつでも終了できます
- お金:キャッシュフローコーチが在籍しており、「お金のブロックパズル」で人件費と法定福利費を含めた資金の流れを見える化します
- 助成金:専門の担当部署があり、完全成果報酬・返金保証つきで扱います
- 外国人材:自ら監理団体を立ち上げ・運営してきた立場から、受け入れ後の労務を設計します。なお在留資格の申請は行政書士の領域のため、必要な場面では建設業に明るい行政書士をご紹介します
こうした機能をまとめて引き受ける形が、当事務所の「社外人事部プラン」です。内容と料金の考え方は料金ページにまとめています。
整えたあと、社長の1日はどう変わりますか?
- 仕組みとしては:人事の4機能に、それぞれ担当と締切が付きます。社長の役割は「決めること」に絞られます。
- この会社はどう有利になるか:求人が止まらなくなり、就業規則が実態から離れなくなり、助成金の案内が来たときに「うちは要件を満たしているか」をその場で確認できます。
- 社長の毎日はどう変わるか:19時に事務所へ戻っても、開く封筒が減ります。職人から「有休ってどうなってるんですか」と聞かれても、その場で答えられます。増員の判断を、勘ではなく人件費の見通しの上でできます。
まず何から始めればいいですか?
いきなり全部を外に出す必要はありません。この1か月で後回しにした人事の仕事を3つ書き出す——これが最初の作業です。たいてい、求人・就業規則・保険や助成金の確認のどれかが並びます。そこが、いま自社に欠けている機能です。
書き出したものを持ち込んでいただければ、どれを社長が持ち、どれを外に出すかをZoom30分の無料相談で一緒に整理できます。「人事部をつくる」と身構える必要はありません。落ちている機能を1つ拾うところからで十分です。
参考(一次情報)
よくあるご質問
「人は増やしたいが、人件費が読めない」
採用・労務・お金をまとめて引き受ける「社外人事部プラン」があります。プランの中身と料金は料金ページに公開しています。まずはZoom30分・無料で、御社の採用と人件費の現状を整理します。
ご相談で最も多いのは、社長が現場に出ている従業員5〜10人の建設会社さまです。
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